オリジナル輸入建材 自然素材
チーク無垢材の挽板パネルを使用したキッチン腰壁の造作風景<K様邸新築工事>
当社のオリジナル輸入建材の代表的な物の一つとしてチーク材が上げられます。こちらはそのチーク無垢材を最もリーズナブルに提供する為の一つの手法です。厚手の無垢材を使用しての造作がメインでは有りますが、こちらは3mm前後のチーク無垢材を薄ベニヤの表に貼り合わせて大判パネル(1220㎜*2440㎜)化し、海外工場で制作して日本に輸入しております。その為、チーク材としてはとても安価に表情豊かな無垢材を活かしたデザインへの利用が可能です。重厚な凹凸感も楽しみたい方は厚手の無垢材をおススメ致しますが、手軽にシート材にはない無垢の風合いを楽しみたい方にはとてもおススメな建材です。
※無垢材や挽板とは※
●無垢材・・・天然木をそのまま加工したもので、質感が柔らかく触り心地も良いため、“本物志向”の方や、“ナチュラル志向”の方から人気がとても高いです。しかし、木目に沿って割れやすく、温度や湿度によって伸縮や反りが発生しやすいという注意点もあります。質感が良く趣のある自然な木目は、意匠的には大きなメリットとなりますが、特性を理解した上での使用が必須となります。
●挽板・・・天然木を2~3mmの板状に切り出したものです。これをフローリングや化粧板の表面材として使います。表面材としては十分に厚いため、無垢材とあまり変わらない質感を得られるのがメリットです。ただし、無垢材と同様に温度や湿度による伸縮・反りは否めません。また、細かい加工は困難です。
●突板・・・天然木を0.2~0.3mm程度のシート状にスライスしたもので、表面材としては薄いため、触り心地は無垢材と比べると硬いものの、軽量で品質が安定しやすいという特性があります。また、基材には合板などを用いるため、伸縮や反り・木割れなどのリスクを軽減でき、細かい加工も可能な上に、低コストなのも魅力です。つまり、無垢材の見た目を活かしながら無垢材や挽板の特性を解消できるのが、突板なのです。ただし、表面材が薄いため、深い傷が付くと補修が難しい上、どうしても薄さ故の無垢材の深みと重厚感は失われますので、本物志向の方には物足りないでしょう。
●シート材・・・木目を印刷したシートを表面材に用いたパネル材で、天然木は一切使われていません。最近は木目の色柄ラインナップが豊富なものの、木肌感はなく、ビニールのような冷たい手触りです。ただし、素材によっては耐水性や耐熱性が高いため、無垢材や挽板、突板では向いていない場所へ施工できます。
※チーク材とは※
今から2000年以上前から使われている、歴史の古い木材として知られています。他の木材であるウォルナット材やマホガニー材と並ぶ、「世界三大銘木」 のひとつとして数えられていて、世界から愛されている高級木材でもあります。
チークという材は、長年にわたり世界各国で愛され続けています。素直な材で強度があり、加えて美しさも兼ね備えたチークは、建材としての使用に加え、高貴な王宮の材としての利用がされる一方で戦艦にも使用されてきました。現存する木造の橋にもチークが使用されていますし、皇室御用達の列車の装飾もチークが使用されています。
イノセンスデザインではチークの取り扱いに非常に力を入れており、日々多くのチーク材と向き合っております。
日本では高級家具材としてのイメージが強いチークですが、その特徴は見た目の美しさだけには止まりません。ヴィンテージやアンティークとして、過去の家具が現代まで形を残すのも、その木材としての優秀さ故でしょう。
チーク材の特徴は美しさだけでなく、その強靭さにもあります。頑丈な材であるが故に、チークには「古材」という概念が存在します。古材はその名の通り、とても長い時間を経た材のことを指します。その長い時間の過ごし方次第で、様々な表情や雰囲気を纏い、とても味わい深い材となるのです。
「傷も割れも表情も。長い年月をかけて作られた、世界でたった一つだけの木材」チークの古材においては、特徴的な美しさは「風化により懐かしい雰囲気」を帯びたり「経年変化により深い飴色に変化」したりなど、その環境や度合いによって様々な表情に変化します。形状から経年変化の度合い、風化の進み具合などあらゆる「状態」が特徴的なのです。明らかに「同じものは二つとない」ような材ですから、加工・製作の際も緊張が走ります。チーク材に向き合って数十年の、職人の技があって初めて加工できるような、古材チークとはそういう代物なのです。